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薬剤師SALONです!
薬剤師として働く一方で、副業を通して収入を増やしたいと考えている方は多いのではないでしょうか?
近年の働き方改革により、副業が認められるケースが増えてきたこともあり、薬剤師としての専門知識を活かしながら柔軟に働くチャンスが広がっています。
本記事では、薬剤師が取り組みやすい副業と注意点を詳しくご紹介します。
それぞれの副業の具体的な内容、報酬の目安、そしてメリットとデメリットを解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
この記事では、
薬剤師が取り組みやすい副業と注意点
について解説しています。
日本における副業の歴史
日本の副業の歴史は、時代とともにその意味合いや位置づけが変化してきました。
江戸時代には、特に下級武士が生活費を補うために農業や手工業、寺子屋の運営などで副業を行っていました。
副業は主に生活維持のための手段として位置づけられていました。
明治・大正時代になると、農村部では農閑期に手工業や家内工業が奨励され、地域の収入源となりましたが、都市部では副業はあまり広がらず、労働時間の長さも副業の普及を妨げました。
この時期、副業は限定的に行われていました。
戦後の高度経済成長期には、企業が終身雇用と年功序列を重視する中、副業は「タブー視」されるようになりました。
多くの企業が社員に対し、忠誠心を求める文化を強調したため、副業は避けられる傾向が強まりました。
現代(働き方改革以降)になると、少子高齢化やグローバル化の影響から、労働力不足や多様な働き方のニーズが増加しました。
2018年には厚生労働省が副業・兼業を促進するガイドラインを発表し、企業も副業を認める就業規則を採用し始めました。
現代の副業は、単なる収入源の補完に留まらず、キャリア形成やスキル向上の手段としても重視され、個人と企業双方にとって有益なものとして注目されています。
薬剤師におすすめの副業
1. 派遣薬剤師
派遣薬剤師は、薬剤師免許を活かしながら柔軟に働ける副業の代表的な選択肢です。
派遣薬剤師の特徴やメリットについて詳述します。
- 高い時給
派遣薬剤師は、短期や単発の仕事が中心で、時給が一般的に高めです。
都市部では時給2,500円〜3,500円、地方では時給4,000円以上の求人も見られます。
これは、薬剤師の資格が必要なことと、即戦力を求められるためです。 - 自由なシフト選択
派遣薬剤師は、自分のライフスタイルや本業に合わせて勤務日を選べるため、平日の夜間や週末の空き時間を活用して副収入を得られます。
また、1日単位での短期派遣や、週2〜3回の定期勤務など、柔軟な働き方も可能です。 - スキルの多様化と向上
異なる薬局や病院で勤務することが多いため、さまざまな職場で経験を積みながら、薬剤師としてのスキルを高めることができます。
調剤薬局で働く場合と比べ、求められるスキルや使用する医薬品が異なるため、幅広い業務に対応できるスキルアップも期待されます。
- 長期雇用の不安定さ
派遣のため、契約が短期間で終了することが多く、安定収入にはなりにくい傾向があります。
常に次の仕事を探す必要があることから、副業としての収入を計画的に確保するためには、適切な派遣会社を選ぶことが重要です。 - 職場環境の違いへの適応
派遣先ごとにルールや雰囲気が異なるため、柔軟な対応が求められます。
また、派遣先によっては指導や研修が少なく、即戦力としてのスキルが必要になることも多いため、経験が少ない薬剤師にとってはややハードルが高く感じられるかもしれません。
2. メディカルライター
メディカルライターは、薬剤師としての医療知識を活かし、医薬品や医療関連の記事や資料を執筆する副業です。
特に、在宅でできる仕事が多いため、柔軟に取り組める点で人気があります。
以下にメディカルライターの詳細と、そのメリット・デメリットをまとめました。
- 医療知識の活用
メディカルライターは、薬学や医療に関する専門知識を活かして、医薬品、治療法、予防医学に関する記事やリサーチペーパーなどを執筆します。
薬剤師ならではの知識が重宝されるため、医療系メディア、製薬会社、医療系出版社などの依頼が多く、執筆の内容が高度であるほど高い報酬が期待できます。 - 在宅勤務が可能
執筆は基本的に在宅で行えるため、通勤の手間が省けます。
また、子育てや本業との両立を図りやすく、自由な時間に進めることができるため、多忙な薬剤師にとって取り組みやすい副業です。 - 報酬の目安
報酬は記事の内容や専門性に応じて異なり、1文字あたり0.5~2円が一般的です。
専門性の高い内容や、長期的な契約による連載記事などでは報酬が上がることもあります。
特に、医療や薬学の専門知識が必要な記事では、1文字2円以上の報酬が期待できる場合もあります。
- 納期の厳守
ライティング業務では納期が厳しく設定されることが多いため、締切までに記事を仕上げるスケジュール管理が重要です。
本業の合間で進める場合、十分な時間が確保できないと負担が大きくなる可能性があります。 - リサーチの必要性
正確な情報を提供するためにリサーチが欠かせません。
内容の信頼性を確保するために最新の医学研究やガイドラインを調査し、根拠に基づいた記載を行う必要があるため、記事作成には一定の知識と時間が求められます。
3. せどり
「せどり」は、商品を安く仕入れ、高値で販売することによって利益を得る副業です。
最近ではせどりで副収入を得ている薬剤師も出てきています。
以下に、せどりの具体的なメリット・デメリットを紹介します。
- 柔軟な作業時間
せどりは基本的にオンラインでの仕入れ・販売が多く、スマートフォンやPCがあれば、在宅で時間を問わずに作業できます。
メインの仕事の合間や、夜間などの空いた時間を有効に活用できるため、本業と両立しやすい副業です。 - 利益率が高い場合もある
せどりは需要と供給のバランスにより価格が変動するため、タイミングを見計らって商品を販売することで、高い利益率を得ることも可能です。
特に、流行が予想される商品のトレンドを早めに捉えることで、大きな利益を得やすくなります。
- 在庫リスクと初期費用
せどりでは商品を仕入れるために初期投資が必要です。売れ残りや、商品の価格が下がるリスクも考慮しなければなりません。
商品のトレンドが変わったり、競合が増えることで、仕入れた商品が思うように売れない可能性もあるため、在庫管理と適切な仕入れ計画が重要です。 - 商品のリサーチに時間がかかる
競争が激しい商品やニッチな商品のリサーチには時間がかかります。
特に人気商品の場合、需要があるからといって安易に仕入れると、規制の変更や販売制限がかかることもあり、常に最新の情報を確認する必要があります。
また、フリマサイトやネットショッピングモールでの競合が多いため、差別化の戦略も必要です。
4. 学生向け家庭教師
学生向け家庭教師は、薬剤師資格を目指す学生や薬学部を目指す高校生を対象に、国家試験対策や大学入試対策を支援する副業です。
薬剤師としての知識や実務経験、薬学生時代の勉強がそのまま活かせるため、やりがいも大きく、報酬も比較的高額です。
以下に、この副業のメリット・デメリット、指導内容について詳しくまとめました。
- 専門知識を直接活用できる
薬剤師としての知識や、国家試験の合格経験を学生に提供するため、実務や学校で得た知識を活かせます。
特に薬学部生が学ぶ内容は専門的であるため、薬剤師資格を持つ指導者の存在は大変心強く、信頼性も高まります。 - 高い報酬設定
学生向けの指導は時給が4,000円前後からとされており、内容や専門性が高まるにつれ報酬も上がります。個人でされている方だと、1時間あたり1万円になる方もいます。
資格取得や薬学部合格がゴールであるため、試験前の特訓や対策講座などの短期間の集中指導でさらに報酬を得られる可能性もあります。 - やりがいと達成感
薬剤師や薬学部合格を目指す学生に対して知識を伝え、合格を支援することは、指導者としての達成感も大きいものです。
学生が試験に合格し、社会で活躍できるようサポートできるのは非常に有意義な経験です。
- 指導内容が専門的で準備が必要
学生向けの指導内容は、基礎科目や薬理学や病態生理学といった高度な知識が求められるため、指導準備にも時間をかける必要があります。
薬剤師資格を有していても、教える際には知識をわかりやすく整理し、再確認する必要があるため、指導スキルも重要です。 - 指導スケジュールの調整が必要
学生の試験スケジュールや、国家試験の時期に合わせた指導が多いため、繁忙期にはスケジュール調整が求められます。夜間や週末の指導も多いため、本業とのバランスを見極めることが大切です。
副業を始める際の注意点
副業に関しては、法的な制約が存在するため、以下の点に留意することが必要です。
管理薬剤師の副業禁止
店舗の責任者である「管理薬剤師」は、医薬品医療機器等法(薬機法)によって、以下のように薬事に関する兼業が禁じられています。
“薬局の管理者(第一項の規定により薬局を実地に管理する薬局開設者を含む。次条第一項において同じ。)は、その薬局以外の場所で業として薬局の管理その他薬事に関する実務に従事する者であってはならない。ただし、その薬局の所在地の都道府県知事の許可を受けたときは、この限りでない。”
(出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第七条)
ちなみに、管理薬剤師の副業が例外的に認められる「都道府県知事の許可」とは、以下のようなケースが想定されています。
- 非常勤の学校薬剤師を兼ねる場合等
- 薬局の営業時間外である夜間休日に、当該薬局の管理者がその薬局以外の場所で地域の輪番制の調剤業務に従事する場合
- へき地における薬局の管理者の確保が困難であると認められる場合において、当該地域に所在する薬局の営業時間外に、当該薬局の管理者が他の薬局に勤務する場合
公務員の副業禁止
- 国家公務員は「国家公務員法第103条・104条」に基づき、副業が制限されています。103条では、営利企業の役員や営業活動を禁止し、104条では報酬が発生する兼業には上司の許可が必要とされています。
- 地方公務員も「地方公務員法第38条」により、営利企業での職務や報酬を伴う活動が制限されていますが、自治体の許可を得ることで一部の副業が認められる場合もあります。
就業規則の確認
他の会社員や薬局で働く薬剤師にとっても、副業禁止の規定がある場合があります。
副業が就業規則に違反していないかを確認し、上司の承諾を得ることが大切です。
本業とのバランス
副業は本業に支障をきたさない範囲で行うことが基本です。
特に初めて副業を始める場合、無理のないスケジュールで進めることが望ましいです。
確定申告の準備
副業収入がある場合は確定申告が必要です。
収入の記録をしっかり管理し、確定申告を正確に行うことが重要です。
確定申告と本業への申告について
確定申告の必要性
副業で得た収入については、年間の所得額に応じて確定申告が必要になります。具体的には、副業の所得(収入から必要経費を差し引いた金額)が20万円以上の場合、所得税の申告義務があります。
また、住民税に関しては、所得税の申告義務がない20万円以下の副業所得でも申告が必要です。
本業への副業申告
副業を行う前に、就業先に副業が許可されているか確認することが大切です。
薬剤師として働く会社や薬局では、就業規則により副業が制限されている場合があります。
また、申告せずに副業を始めた場合、住民税の課税通知が本業の給与に反映されることがあり、副業が発覚するリスクがあるため、事前に上司や管理者に相談することが望ましいです。
まとめ
本記事では、薬剤師が取り組みやすい副業を紹介し、日本の副業の歴史や注意点についても触れました。
以下にポイントを簡潔にまとめます。
- 薬剤師におすすめの副業
- 派遣薬剤師、メディカルライター、せどり、薬学生向け家庭教師、夜間休日診療所勤務など。
- 副業を始める際の注意点
- 法的制約:管理薬剤師や公務員の副業禁止
- 税務:年間所得20万円以上の副収入には確定申告が必要
副業を活用し、薬剤師としてのキャリアや収入源を広げていく際に、法的・税務的な手続きも把握し、長く続けられる方法で取り組んでいきましょう。
薬剤師SALONではこうしたキャリアや仕事に関する相談や認定資格のサポートも行っています。
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